Yuri Umemoto - 'Fake Music' (いんちき音楽) (2022)
Excerpts from "Motoharu Kawashima plays... vol.4" on April 28, 2022 in Suginami Public Hall, Tokyo.
Performed by Shiori Sasaki and Motoharu Kawashima.
'Wickey Wouse Warch'
'DθRAΣMON' (ドうえ毛ん)
'STVRWVRS'
初演：2022年4月28日（木）19時開演（18時半開場）
杉並公会堂 小ホール「川島素晴 plays... vol.4 “100均グッズ”」
音楽文化の歴史上、作家にとって最強の武器は、「著作権」であるといってよい。近代資本主義の発展によって「著作権」が権利として確立して以降、音楽家の生き方は明らかに変化した。
「いんちき音楽」の各作品は、著作権法の法令及びこれに関する判例等が許すであろう規範に従って作曲され、全ての音符は、その制約のもとに選択されている。
「Wickey Wouse Warch」、「ドうえ毛ん」、「STVRWVRS」の３曲は、著作権の強い保護の下にあることで有名なキャラクターや映画の音楽を元に生まれた。
なお、元となった音楽（原曲）の創作性のある部分は、今回発表する３曲では引用ないし依拠していない。仮に、聴衆が３曲を聞いて、原曲の内容や形式について知覚又は推知できたとしても、それは、聴衆が原曲の知識を用いて、新曲の聞こえない部分を脳内で補っているにすぎない。
また、３曲には、作品の一部として、それぞれ中国製玩具をリパッケージした子供向け玩具楽器が含まれており、奏者はその楽器で演奏する。
梅本佑利
Composition Complied with Copyright Law / Copyright-conscious Composition
著作権法の法令及びこれに関する判例等が許すであろう規範に従った作曲法
1. 元となった音楽（原曲）の創作性のある部分は引用ないし依拠しない。
2. 元となった音楽（原曲）の旋律の「音程」を全て消去し、単音（同音連打）に置換する。
3. 元となった音楽（原曲）の創作性のある「音列」は引用ないし依拠しない。
4. 元となった音楽（原曲）の創作性がない（一般的にありふれている）と判断される伴奏形は模倣される。
1. not copy the creative parts of the original music.
2. all pitches of the original melody are deleted and replaced by single notes (repetition of a single note).
3. not copy the original melody's creative tone-row.
4. any accompaniment forms that are deemed to lack the original's creativity (i.e. are commonplace) are imitate.