Yuri Umemoto - Super Bach Boy (2020) for cello

「スーパーバッハボーイ」について

 

「スーパーバッハボーイ」は2020年に、山澤慧さんの無伴奏チェロリサイタル・マインドツリー Vol.6にて、6年連続委嘱の第一弾として山澤慧さんに依頼されて作曲された無伴奏チェロのための作品である。

(マインドツリーリサイタルのバッハシリーズは2020年から6年間、チェロ組曲を毎年1曲ずつフォーカスする)

 

「スーパーバッハボーイ」は日本のゲーム文化、そして、バッハの無伴奏チェロ組曲第一番から発想を得て生まれたキャラクターである。この作品では、日本のゲーム、キャラクターカルチャー、8bit的な素材を用いた音楽語法を模索した。


私の最近の興味の一つに日本のキャラクター文化がある。音楽の場合でも、キャラクターを付随させることによって、受け手に強烈な印象や、ある程度共通した世界観を与えることができる。初音ミクなどのボーカロイドキャラクターはその一例と言えるだろう。私はそのやり方を西洋音楽にも用いることができるのではないかと考えた。


この作品はワールド1からワールド5までの、5つのステージからなり、音楽の構成は横スクロール的である。

ゲームをプレイするように、ワープ音、レベルアップサウンド等が入り交じりながら曲は進行し、最後はバグでヒートアップし、フリーズ状態となって電源が落とされるオチだ。

様々な楽想が繰り返されるごとにフレーズが短縮されていく方法は、私の師匠、川島素晴先生からの影響があるかもしれない。(後から初演に立ち合わせた人に言われて気がついた事である。)


梅本佑利 2020年10月30日

 

尚、この作品は実験的にチップチューンバージョンも制作しており、ダウンロードカード(特別パッケージ版)を会場で販売した。この商品は現在もオンラインで購入することが可能である。販売サイト: https://umemoto.square.site/product/superbachboy/33